長男の嫁は 負担が多い
長男の嫁という立場が
とても辛い場合があります。
「長男は家を継ぐ」「長男が跡取りになる」
ということをよく聞ますから、
長男には なにか特権のようなものや
責任のようなものを感じます。
そんな長男と結婚した女性にも、
その影響がある筈です。
それがいい事ばかりでなく、
辛いことの方が多い場合もあると思います。
お金持ちとか先祖がすごかった家、
名門の家などは跡継ぎが必要とされますが、
そんなすごい家でなくても、
長男が 家の後を継ぐということが習慣的になっています。
その為、長男と結婚する女性は、
結婚したら 長男の親の家に住むことが多いです。
長男の親と同じ家に住み、
長男の親と一緒に生活をしていくことになります。
これが、長男の人にも、長男の嫁になる女性にも、
負担になる場合があるような気がします。
夫の親の世話をするのは当たり前?
今の時代は、結婚したら、
夫一人だけの収入では暮らしていけません。
その為、妻も 会社員やパートに行ったりして働いて、
収入を得なければ
家族はやっていけないのです。
子供ができれば、
なおさら夫一人だけの収入だけでは
生活できなくなります。
そして、長男の嫁は、
働きに行く他にも、家事もしなければなりません。
夫の親の食事も洗濯も、
家の掃除もしなければなりません。
子供の世話、夫の世話、
夫の父親、母親の世話もするんです。
仕事に行きながらですよ。
大変です。
夫の親とも 会話することだって
ストレスに感じることもあるでしょう。
夫の親の中には、「長男の嫁」は、
自分たちの世話をすることは当たり前だ、
という大昔の考え方があるような人もいます。
今の時代には合わない考えです。
そんな考え方をされては、
長男の妻は、自分が奴隷になった気もなります。
やがて 義理の親が、歳をとれば、
病院に入れて行ったり
介助したりしなければならなくなることもあります。
「夫の親は、私によくしてくれたから、これくらいは当たり前、
お世話をしてあげたい」という優しい奥さんもいますが、
それでも心身は疲れ果てるでしょう。
自分の人生が他人に支配されているようで、
本心はいやなんだろうけど、
そんなこと思っちゃいけない
と 考えている人もいるのではないでしょうか?
または、本心は「嫌で、苦しい」と思っているのに、
自分がそれに気づいていない人もいるかもしれません。
「自分達にも相続する権利があるぞ!」
それで、相続が始まった時に、
どんなに 同居している夫の親のお世話をしても、
長男の嫁には相続権はないんですから、
不公平な気がします。
遺産分けの時になると、
夫の兄弟姉妹が現れて、
「自分のもらい分がある。よこせ!」と
言ってくることもあります。
生前に 親の世話を全然しなかったくせに、
権利だけは主張してくるんですから、
嫌になると思います。
「相続する権利は、兄弟姉妹は平等にあるんだ」
と、普段何の義務も果たさないくせに、
権利だけは 主張してくる兄弟姉妹もいます。
お世話をしてきた子にも、
なにもしていない子にも、
相続する権利の割合が、同じくあるんですが、
それが不思議な気がします。
長男の嫁は損?
一緒に住んで食事のお世話、身の回りのお世話、
話を聞いてくれた長男の嫁でも、
長男の嫁には、相続する権利はありません。
これでも、平等というものらしいです。
この場合、長男夫婦の、
親に対する貢献割合を考慮した遺産分けをしないと、
平等な気がしません。
でも、いずれ夫を介して、
長男の嫁は、夫の親の財産を相続することはできます。
長男も 長男の嫁も、
親のこと、親のお金のことで負担を感じたり、
いやな思いをすることがあります。
今の時代は、
長男も 長男の嫁も 損だ と思う時があります。
特別の寄与という制度があります
長男の嫁が、
夫の父の相続について、相続人になれない場合でも
お金をもらわずに、療養看護したり、事業を手伝ったりして、
その財産を維持できた場合には、相続人に対して、
一定のお金を請求できることになりましたので、(令和元年改正)
気になる方は、民法1050を調べてみるといいです。
相続人と話し合いで金額を決められればいいですが、
そうでない場合には、ちょっと面倒になるかもしれません。
事前対策をした方がいいと思います。