会計報酬を値切る、裏切る顧客:お客さんとの係わり方と事業

業種別のお客さんとの係わり方

業種や販売方法によって、
お客さんとのかかわり方が違ってきます。

飲食店や小売業の場合だと、
お客さんとの係わりは そんなに濃くありません。

購入時だけ会話を交わすくらいでしょう。

しかし、自分の店を気に入ってくれて
長く付き合う常連さんも出てくるかもしれませんが、
他の業種に比べ
お客さんとのかかわりは薄いと思います。

卸売業になると、
お客さんは特定の事業者になるので、
付合いが濃くなります。

代金は、小売業の場合には
売ったつどもらいますが、
卸売り業の場合には、
1カ月分の購入分をまとめて、
翌月10日に集金する
といった感じになるでしょう。

工事業製造業をやっている場合も、
工事をしても製品を引き渡しても、
その度代金はもらわずに、
一ケ月分をまとめて請求する信用取引をしていると思います。

1ヵ月間の間に、
いなくなってしまうことも考えられます。

1か月たって集金に行くと
そんなの買っていない
もっと安くしろ!」
なんてことを言い出す人であっては困ります。

製造業、建設業、卸売業などの場合は、
常連客や固定のお客さんがどういう人なのかによって、
自分の売上も変わるし、
日常の仕事の在り方も異なってきます。

固定客は良い人であることが、
いい商売につながります。

 

良い人と

 

顧客の為なら

常連客や固定客の場合には、
今までの付合いもあるし、
これからもお客さんになってくれる人ですから、
その時限りの客と違って、
つながりを大切にすると思います。

多少のわがままも聞くでしょう、
ムリなお願いだって喜んで引き受けます。
手間がかかっても、大変なことでも
常連客、固定客の頼みなら
喜んできくのが経営者でしょう。

 

商人は、お客の為になるようなことがしたい
サービス業をやっている人は、
お金の為ももちろんあるのですが、
困っている人の為に役立ちたい
と思っている人もたくさんいます。

会計事務所も固定客になります。

長く付き合うことが多いので、
ムリな頼みでも聞き入れます。

しかし、中には、
そんな気持ちを裏切る顧客も出てきます。

ブランコの男性

 

 

手を焼いた顧客ほど、値切る、裏切る

私が会計事務所に勤め始めた若い頃、
先輩の熟練会計事務員に同行して
関与先の経営者の所によく言っていました。

その付いていた先輩の熟練会計事務員が
言っていました。
手を焼いたい奴ほど、あっさりと辞めていく
うちの値段に不満があるのか、何かわからないけど、
色々面倒を見てあげた奴ほど すぐに辞めるから

一緒に顧問客の所に同行していると、
「手を焼いた顧客ほど裏切るということは、本当だ」
と、思われるようなことが時々ありました。

 

新規開業の場合、経営者家族に帳簿の書き方を
教えに何回も行きます。

最初はとても時間が掛かるものです。

するとそれが面倒で怒り出す人もいました。
なんで怒るのかわかりません。

「面倒だ、税務署にお金(税金)払うのに、
何であたしがこんな記録しなければならないのよ!」

とか、顧問料や決算料を請求すると
「帳面の書き方教えたくらいで、なんで金取るんだ!」
「集計したくらいで、何万も取るのか!」

その熟練会計事務員の人も、
「じゃあ、自分でやれよ!」
「でも、今まで俺があんたに使った分の金は
払ってもらわないといけないからな!」

こんなことでその人が怒ることを何回か見ました。

一生懸命自分の会計テクニックを教えたり、
何時間もかけて決算書を作成しても

我々が、建設業の様に
働いている姿を客は見ていません。

食材や洋品などのように形ある物でなく
決算書や確定申告書という紙を差し出し、
報酬をもらう仕事です。
その裏で日夜何時間もかけて、
会計や法律の学習をしていることも客は知りません。

だから、会計報酬を請求した時に、
「高い」と 文句をいう客もいます。

その時に、
自分の仕事を馬鹿にされたような気がします。顧客に裏切られたような気もします。

 

それでも、昔はいい時代だったので、
いい顧問先は、決算手数料の他に、お礼をくれました。
請求した決算料に上乗せしてくれる人もいました。

そして、見習い会計事務員の私にも、
お礼をくれる顧問客の方が多かったです。

 

自営業者は、ついているお客さんで、
稼げるようにもなるし、
仕事も楽しくできるようになります。

良い客を見つけることが
商売を長く繁盛させることにつながると思います。

ですから私は、
良い人でないと依頼は受けないようにしています。

 

 

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