廃業時の在庫商品
廃業や閉店する場合には、
在庫をどうするか? が問題になります。
飲食店の場合には、廃業時にある在庫は、
料理に使う食材や調味料、缶詰、飲みものなどです。
食材は、その時に使う量だけ、
その都度買っているので
あまり無駄が出ないようです。
缶詰や飲み物などの保存がきくものは、
時間をかけて自分達家族で飲食すればいいので
無駄にはならないことも多いです。
しかし、食べ物以外の販売店や
製造工場の場合には、
家族では、
利用しきれないたくさんの在庫があると、
その処分に困ってしまいます。
洋品店や、服や生地などの製造工場などは、
売れ残り商品や、在庫材料の処分に悩んでしまいます。
常連さんにサービスで上げたりしますが、
売れば売れる物なので、
上げたり、捨てたりするのも
もったいないと思います。
買い取りショップに持っていっても、
いくらにもならないし、
業者からは、買い取ってくれない
買い取りショップもあります。
ネットオークションで
売りさばく方法もありますが、
時間と発送などの手間がかかってしまいます。
パソコンが苦手な高齢の経営者の場合には、
インターネットで売ることはできません。
自分が働いて得たお金で買った物ですから、
売ろうと思って買った物を、
今度は、お金を出して捨てることになるのは、
馬鹿らしくてしたくないでしょう。
売残り製品を無料でやるのもイヤ
廃業する人は、
閉店セールなどをやっても、さらに余る場合、
売れ残り商品を、
常連客にサービスでプレゼントしても
まだ余る場合もあります。
それでもまだ残ってしまった在庫は
捨てなければならないかもしれません。
それに掛かる処分料を考えると、
どうにかしなければならないと思います。
赤字だから廃業するわけですから、
店や工場を閉めるのに
在庫商品の処分料に出せるお金はありません。
これからの生活のこともあるので、
できるだけお金を取っておく必要があります。
お金を出して買ったものなので、
人にあげてしまうのも悲しいのですが、
処分代が取られるのなら仕方がりませんから、
近所の人にあげたり、
知人に配ったりすることもあります。
最初は、近所の人や知合いが、
喜んでもらってくれるのでいいのですが、
しばらくたつと、複雑な気持ちになってきます。
「もらって良かったと
言ってもらえるのはいいのですが、
それなら、少しは買ってくれても
良かったんじゃない?」
「近所の人や知人が、
自分の店で、もう少し買ってくれれば、
辞めないで済んだかもしれない。
無料だって言うと喜んでもらうのに、
ちょっとでもお金をだすとなると、
いらないって言うんじゃ、
なんか無料で上げるのは嫌になる」
と思うようになる人もいます。
お金かけてでも 捨てた方がいい」
という気持ちになるようです。
なんとなく、その気持ちはわかります。
廃業する場合には、
こんな気持ちになる経営者もいます。
昔は、自分で焼却した人もいました。
でも、せっかく買った物だから、
どうにかお金になる方法を
考えた方がいいかもしれません。
誰かの役に立つことに使えることも
あるかもしれません。
しばらく、実家の物置にしまっておくことなどで
できませんか?
在庫処分は、誰かに相談して
いいアイディアをもらったりして、
助けてもらうと良いかもしれません。
焦らずに気持ちが落ち着いてから
考えてもいいかもしれません。