借金が 怖くない人
「借金も 信用のうち って言うじゃないか」
なんて言う人いませんでしたか?
よくお金を借りる人が、
借金をとがめられた時に言う常套句として、
昔は用いられたのではないでしょうか?
私は小物だから、
借金は怖くて好きではありません。
返せなくなったらどうなるのだろう
と心配です。
若い時に バイクをローンで買った時には、
返済し続けることがとても大変でした。
自分の好きな物を買う為にした借金でも
返済は大変です。
何十万円の借金でしたが、
収入が少ないので
とても辛い思いをしました。
事業で借金する場合、
一回に借りるお金は、何百万円以上です。
1千万円以上の借金も
年に何回かする経営者もいます。
会社をやっていたら、
「借金するのは当たり前だ」と言われます。
その事業には、付き物の借金ですが、
今の経営者は、借金に対する考えが
ちょっと変わった気がします。
昔の経営者は、事業資金の借金は
全然怖がっていないようでした。
私が若い時に、
「担当先の経営者から、
金融機関から融資を受けたいから、
早く試算表作って」とよく言われました。
心配で「1,000万円も借りて返せますか?
今月の利益を考えると、返済が難しくなりますよ」
「毎月の売上がこのくらいないと、
返済ができなくなってしまいます。
そのあてはあるんですか?」
と、聞くことがありました。
「んーわからない。
でも借りなきゃやっていけないんだよ」
と、私の意見など聞き入れずに
借りてしまう経営者は結構いました。
何の相談もしないで、
借りたいだけ借りる人もいました。
でも、昔の経営者は、
結構無理な借入をしても 返せていたようです。
無意識の中にあったんだと思います。
借入は怖い、返せなくなったら
若い時には 借金が平気でも、
歳を取ってきたら、
借金が怖くなる経営者も出てきました。
昔の50代位の経営者は、
借金は平気でしていたような気がします。
でも、今の50代位の経営者でも、
借金を少し怖がるような感じがします。
「返せなくなるかもしれない」
という恐れが強いのかもしれません。
この10年位、自営業者や個人会社の経営環境が
とても悪くなった感じがします。
大手企業は儲かっているようですが、
小規模な事業者は
悪くなるばかりのような気がします。
この悪い状態は、今後も続き、
「自分たちの事業は 将来も良くならない」
と思っているので、
借金ができないのではないかと思います。
将来も景気が良くならないから
こんな弱きな気持ちで 事業をやっている経営者が
増えて来た気もします。
その為、設備投資はしないでしょう。
そして、社員を募集したところできませんし、
たとえ従業員が来たとしても、
将来のことを考えると
給与が払えるかどうか心配になります。
労働法の定めもきつくなったので、
従業員を雇いたくても
怖くて雇えない経営者もいます。
それでは売上は余計に上げりません。
事業所を大きくしよう
という気にもならないと思います。
「将来が良くならない」と思っていると、
借金をしてまで、
自分の事業を大きくしようと思えない
のかもしれません。
二代目の社長で、若い時から、好きな方だい、
やり放題をしてきた知人がいます。
お金がなくなれば、
銀行から借りればいいという
借金大好きな人です。
そんな人が50代になって、
「あんまり借りても、
返せなくなったらどうしよう、
と思うと怖くて借りられないよ」
「商売が、やりずらくなっちゃってさあ…。
これからもよくならないだろう」
と言うのです。
変わったなあと思いました。
「自分達を取り巻く経営環境は、よくならない」
と思うと、大きな出費ができなくなります。