辞めるべきか? 借金してでも続けるべきか?
年配の経営者から、よく相談を受けることがあります。
自分の事業の 売上が下がり続けているので、
ここで事業を辞めるべきか?
それとも借金したり、
生活預金を使ったりしてでも
自分の事業を続けるべきか?
ということで
悩んでいることを聞くことは少なくありません。
多くの自営業者達が、経営不振で苦しんでいます。
売上がない
売上がなくなり、赤字になっていくと経営者は、
大変不安になって行きます。
まだ若い経営者だと、
銀行にかけあって 借金してでも
まだ何とかやって行こう と考えます。
「ここで終わるわけにはいかない、
銀行から資金が借りられれば、しばらく持ちこたえられる。」
「しばらく、しのげれば 顧客も戻ってくるかもしれないし、
自分にはアイデアもあるし、業績を上げる方法がある。」
そうして、悪い時期を乗り越えている経営者は多いです。
今更借金してまで・・・
しかし、高齢になってくると
そういう考えもうせてきます。
「借金してまで、やったって、
うまくいかなかったら返せないかもなあ…」
「もう体力的に、無理が効かなくなっているしなあ」
「昔からの付き合いのある得意先も 外注先も
皆年取っちゃって元気ないもんなあ」
「どうしようか? 今ここで辞めれば借金もないし、
在庫を売ったり、機械を売れば
多少のお金は入ってくるから、もう閉めようかなあ」
と考えるようになります。
これが歳と言うものなのでしょうか?
しかし、これで後継者がいると、
その後継者が
「ふざけるな、まだこれからだろう!」
「あそこんちだって なんとかやってるだろう!
うちだって やり方変えればまだできるって!」
そんな活力のある言葉を 若い人なら言うでしょう。
それが若さの力なのかもしれません。
未来がある人の言葉です。
貯蓄を 事業資金に回す
事業資金が不足した場合に、
金融機関から借りなくても
経営者個人がもってる預金を
自分の会社に貸しつけることはよくあります。
家のお金を 自分の会社に貸し、
儲かったら後で返してもらえればいいのです。
今の年配の経営者達は、
若い時にはそうやって
一時的に、家のお金を持ちだしては、返していました。
しかし、自分の事業に貸しつけていたお金は、
利益が出なくなってくると
返してもらえなくなってきます。
だんだんと、
自分の事業に出すお金が
増えて行ってしまうところが多いようです。
ですから、高齢になってからも
家のお金を
事業に持ちだすことはこれ以上できません。
夫婦の老後の生活資金はわずかで、
もうこの預金しかないのです。
家には、余分なお金がない経営者もいます。
どうしたらいいのか、
年金を事業に持ち出すしかないのです。
しかし、これは奥さんが嫌がることが多いです。
奥さんは「もう・・・工場辞めようよ」と言いたいのですが
そんなことも、はっきりとは口に出せません。
借入してまで事業をやりたくない
高齢になって売上が下がり赤字になっていくと
借金してまで、
これ以上事業を続ける気にはなれない
と思う経営者夫婦もいます。
もうすぐ辞める事業に使うことは 怖くてできません。
事業に使っても戻って来ないと思ってしまいます。
年金を事業資金に使い続けたら、
どうやって生活して行けばいいの?
それはできません。
・じゃ、廃業か?
在庫処分したり、機械を売ったりして
退職金がわりにするか?
・工場を締めて、
誰かに貸して、家賃収入でも得られればいいが
借りてくれる人もいないだろう?
そんな不安でいる経営者夫婦はいます
みんな悩んでいます。
私も確定申告の時期によくこういう廃業相談を受けます。
利益が出ない、借入しようかどうしようか、
そろそろ引退しようかと家族で悩んでいる方も多いです。
夫と奥さん、そして子供達で考えていて
困っている経営者家族は、
栃木県や群馬県でも少なくないようです。
アマゾンへ 自営業の廃業相談
:借入して続けるか、これで辞めるか