得意先の売上減少による不渡り手形、売上債権の貸倒の危険性

顧客の売上減少と不渡り手形と貸倒

コロナウイルスの影響などによって経営難に陥り、
売上が減少している会社が、たくさんあるようですが、
それにより、売上債権の貸倒れ受取手形の不渡り
心配になってくるかもしれません。

受取手形をもらっても、資金がない会社は、
決済日まで待てずに
銀行で割引をしてお金に変えていると思います。

しかし、手形を振出した会社が資金難に陥っていたら
不渡りになる恐れがあります。

不渡りになったら
その手形のお金は割り引いた会社が
銀行に支払わなければならなくなります。

そのお金が用意できなければ、
大変なことになってしまいます。

もともと資金がないから
決済日まで待てなくて割り引いたのに、
急にお金が必要だと言われても、
どうすることもできません。
どうしたらいいのでしょうか?

 

また、受け取った手形を、裏書して
材料代や外注費の支払いに充てている会社も
多いのではないでしょうか?

その裏書手形も振り出した会社が不渡りを出せば
裏書した会社が
責任を負わなければならなくなります。
これはとても危険な話です。

 

売上の減少

手形の不安

私たちが担当するような会社で
手形取引が多いのは、
割と大きな会社と取引している会社で、
取引額が多い所です。

繊維会社、縫製会社、建築業、土木業などは、
手形取引も多く、割引や裏書していることが多いです。

この業種は手形の振出から決済日までの期間が、
3か月、4か月以上と長い場合も多いので、
そんな先に得意先の銀行口座に、
お金が入っているか不安になります。

もしそれが不渡りになった場合に、
金額が大きければダメージも大きいです。
今の状態だと、
3か月も4か月も、もたない会社も出てくるでしょう。
非常事態です。

売上金の決済で、受取手形をもらっている会社は、
振出した会社の財政状態の動向は
気にかけていた方がいいです。

不渡りになった場合のことも考えて、
資金の用意をする必要もあるでしょう。

 

「支払いを待って」と言われても

また受取手形でなくても、
売上債権の貸し倒れの危険性はあります。
お客さんの経営状態も気にしなければなりません。

「こんな状態だから、支払いちょっと待って」
と言われても、
自分の会社も資金的に苦しいのです。

自分だって買掛金の支払いをしなければなりません。
従業員の給与の支払いもあるのです。
一緒に働いてくれている従業員や
外注さんの生活費を
支払わないわけにはまいりません。

他にも色々な支払いはあるし、
経営者も生活費を取らなければ、生きて行けません。

コロナ不況が長引くと、
これから貸倒不渡り手形の問題も出てくるかもしれません。

こういうことは、
人を不安に陥れるようで言わない方がいいかもしれません。
それに余計に不景気になってしまうかもしれません。
でも、資金的に苦しい個人業は、
用心に用心を重ねないと経営し続けられないと思います。

 

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経営問題
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