定年退職して廃止事務所で飲食店を開業した人、店を買って失敗した人

定年退職した事務所で 飲食店を開業した

ある建設会社の従業員だった人が
定年退職して、
勤務していた事務所を借りて
飲食業を始めた話です。

 

その建設会社は同じ市に事務所を2つ持っていました。
(事務所は工事関係と営業所に分けていました)

営業所として利用していた事務所に
勤務していた事務員さんは
定年退職の年齢に達しました。

 

それに社長の娘が
事務員として会社に入ってきたので、
もう自分は、辞めた方が良いと思ったようです。

家族と数人だけでやっている建設業の会社なので
別に定年制度は
あってないようなものなのですが、

一応区切りということで
定年退職することになりました。

 

廃止した事務所で飲食店

 

 

廃止した事務所を 飲食店に改装

それと同時に、
その人が勤めていた営業所も
廃止することにしたのです。

空いた事務所を、どうしようか?と
社長は考えました。

事務所を人に貸すか、
売るかしようと思っていたようです。

すると定年退職する事務員さんが、
ここで飲食店をやってみたい
思ったそうです。

 

その人は厚生年金で、
60歳からももらうことはできるし、
年金だけでも生活ができるようでした。

 

でも、60になっても、まだ働きたいと思ったので、
どうせ働くのなら
自分で商売をしたいと思っていたそうです。

 

まだ建てて何年も立っていない
きれいな事務所で、
フロアーもきれいな床張りで
喫茶店にしても
おかしくない感じのようだったそうです。

 

 

開業資金も経費もかからないので利益が出せた

その会社は、建設会社ですから、
ある程度の建物の改装なら
自分の会社でできます。

退職金代わりに
飲食店ができるように少し改装して、
事務員さんに貸すことにしました。

厨房の台所や、調理器具などは
事務員さんが自分のお金を出しました。

勤めていた会社
が開業準備をしてくれたおかげで
少額な資金で、新規に飲食店が開業できました。

また、家賃もかなり安くしてあげました。

 

私は、その事務員さんの飲食店の
経営の相談に3年間乗っていました。

周りに、
その食べ物を出している飲食店が なかったことや、
材料代も、家賃も安かったので
開業当初から、
生活費がきちんと取れて経営は順調でした。

エアコン代も、店舗改装費も
かからなかったこともよかったようです。

 

商売は、開業資金や、毎月係る経費が少ないと、
売上や儲けが、少しでも
やっていける場合があります。

 

 

飲食店の店長の 独立開業の失敗

何店舗かやっている ある飲食店がありました。
そこの経営者も
70代になり、後継者がいませんでした。

 

そして、そこの一店舗を任されている50代の店長がいて
その人の独立開業の話です。

その店長も50代になるし、
経営者は、
自分も70歳代で、そのうち廃業することになるだろう と思い、

その店長に、店の売買の話を持ちかけました。

独立開業しないか
「店とその土地を、1500万円で買わないか
と、相談しました。

 

しかし、その店長は、お店の購入資金は全くありませんでした。

それを経営者は見越していて、銀行にも相談済みで、
1500万円の融資が受けられるように
話も付けていました。

50代から20年間、
毎月7~8万円位の返済だったと思います。
(金額の記憶が確かでありませんので
実際の額と異なるかもしれません)

 

土地は小さいし、店はかなり古い建物で、
1500万円はちょっと高かったようです。

でも、そこで長く飲食店をやっていたので
近所にお客さんはいるし、
お店の名が知られているので
ちょっと高くても仕方がないことだと
経営者は主張しました。
高いのはのれん代だそうです。

 

店長は、経営者にさからうことはできません。

昔の調理の世界では親方に逆らうことは、
弟子にはできなかったようです。

 

 

買い取って独立開業

 

独立開業したら 自由になりすぎて失敗

そして、誰にも相談せずに
借金をしてお店を買い、
退職して、任されていた店舗で
独立開業することになりました。

ずっと、お店をまかされていたのですから、
そこの店と売上や利益は把握している筈なので
経営していけるかどうか、
返済をしていけるかどうかは、
その店長にはわかるはずです。

 

しかし、その店は
2年後には廃業してしまいました。

 

 

もと経営者によると、
「奴は、独立開業したら、自由になりすぎて
仕事を全然しなくなってしまった
と言っていました。

 

「店の掃除はしない、急に休む日もあれば、
営業時間もはっきりしなくなってしまった。
日銭が入ってくるから、
それをすぐに使うようになってしまったので、
仕入代も払えなくなってしまった。
あれじゃ商売をやっていけるわけないよ」
と言っていました。

 

この経営者は、
その後、事業を廃業して、他の店舗も売りました。
店を売ったお金が相当入ってきたので、
廃業しても、
一生生活ができるお金は手に入れました。

 

(注)この話のどちらかは、
ある地域では知っている人も多く
誰のことかわかってしまうことを避け、
細かい説明は省いています。

 

 

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不動産の相談例飲食店の廃業と開業
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