同業者の出店により 廃業した
栃木県で30年以上
あるサービス事業を,家族でやっていた人がいました。
この仕事は
資金と、アイディアが 必要だと思える事業です。
大企業が参入しにくい分野の事業だったので
やっていけましたが、
そのビジネスが
儲かると思った地元の資金力のある人達が
同じ業種で参入してきて
売上が減少してくるようになってしまいました。
やがて、経営に行き詰っていき、
その人も高齢になったので、
何かのきっかけで廃業をしました。
事業を廃業した後の土地の利用に アパート経営
その元経営者は、廃業した後に、
事業に使っていた敷地に
アパートを建てないか
と、アパート業者から勧められました。
この話は今から10年位前の話ですが、
その時でも、
その人の土地の近所には
アパートが割と多くできていました。
今ならアパートは、
もうたくさんあって大金もかかる事業なので
アパート経営は、多くの人が敬遠するでしょう。
私もそう思うのですが、
こんなにアパートが多くて、空きアパートがある
と言われているのですが、
場所が良いと、アパート経営は、
今でも成り立つようなことも聞きます。
この元経営者の方は、
廃業した土地を空き地にしていては、
固定資産税が払えないと思っていました。
それに、空き地にしておくのはもったいない、
何かに利用できないか?
と常に思っていました。
アパートを建てれば、
家賃収入が入ってくるのですが、
建築のことも、
アパート経営のことも知らないので、
アパート経営の事はあまり考えていませんでした。
アパート業者にすべてお任せ
土地所有者は、
建築の知識がなくても、アパート経営の知識がなくても
アパート経営ができます。
アパート業者に任せれば、
着工からアパート経営、入金管理、維持管理も
すべてやってくれます。
建設資金の借入のことや、
入居者が入らなかった場合の心配もいりません。
アパート業者が
全室を一括して借入入れてくれて、
管理運営のすべてを
アパート業者がやってくれるようです。
土地を差し出せば、
後はすべてアパート業者がやってくれます。
でも、怖い感じがして、
本当に大丈夫なのか心配になります。
そのアパート業者は、
その廃業後の土地にアパートを建てた場合
手取りで、毎月20万円は取れる
と言う試算をしてきました。
さらにアパート業者と銀行は、
業務提携を結んでいるようで
銀行の融資の話も決着がついているようでした。
銀行に行けば
すぐに融資が受けられるような状態でした
後は本人の承諾があれば、アパートの着工です。
高齢なので お金を貸せない!
しかし、銀行が条件を付けてきました。
アパートの経営者が高齢なので、
息子と共同経営者になるか、
息子が借り主になることが
条件だと付け加えてきました。
その言葉を、アパート業者から聞いた
元経営者はショックでした。
「アパート経営者になる方が、
高齢なので、銀行がお金を貸してくれません。
長期返済なので、息子さんにやって欲しいのです」
これがショックでした。
自分は社会から高齢者扱いされた。
歳だから、事業資金が借りられない、
今までは銀行からお金を借りて
事業をやってきたけど、
新規に事業をやる時には、
もうあなたは、歳だからお金は貸せないと言うのか!
この間まで、経営者だった人には
ショックだったようです。
ある年齢になり、
廃業したら、年寄り扱いされた!
と思ったのです。
「アパート経営はやりたくない」と息子が断る
息子さんは、
アパートの間取りや、入金計画表を見ました。
しかし、息子は 億 という お金を借りて、
20年以上の返済をしていくのは嫌だ
と思いました。
億 という負債を抱えることが怖いと感じました。
土地を差し出せば、
後は、すべて 見ず知らずのアパート業者がやってくれます。
アパート経営のことも知らないのに
人任せでアパート経営をしても
問題はないのだろうか?
融資も、建築もアパートの管理など
アパート経営のすべてを
アパート業者にやってもらって良いものだろうか?
と、心配になります。
息子さんは、多額の借金を負うことが嫌でした。
・アパートはできすぎている、
・周りにもアパートはどんどんできている、
・それなのに入居者がいるのだろうか?
・借金の返済ができるのだろうかと不安でした。
息子さんは、
アパート経営が怖くて嫌だ
と思っているようでした。
それに対して
親である元経営者は、
「度胸がない奴だ」 と言います。
でも、大金がかかるので
怖い感じがするのが普通だと思います。
そして、親にも、説得されたのですが、
息子さんは、アパートの建築を断りました。
儲けが薄いわりに、負担が大き過ぎる、
この地域にはアパートがたくさんある
この場所では、賃貸不動産の事業は向かない
と判断したようです。
元経営者はである親はショックでした。
自分だったらアパートを建てたのに、
自分がもうすこし若かかったらやったのに、
残念だと思いました。
廃業後の土地利用に みんな困っている
こんなように、
工場や店の廃業した後の 土地の利用に
みんな困っています。
工場や店舗を廃業した土地に、
貸し店舗やアパートを建てるのには
相当の建築費用がかかります。
取り壊し費用も大変な額になります。
地ならし費用や上下水道の工事もかかるでしょう。
擁壁も排水工事にも
たくさんのお金がかかりすぎます。
多額のお金をかけて、
銀行に借金をして不動産貸付業をやる場合には
かなりの調査が必要だと思います。
返済ができなかったら
土地も、アパートも競売にかけられ
取られてしまいます。
アパート経営も貸し店舗も太陽光も
多額の投資資金が必要で、
回収に何年もかかってしまいます。
土地の有効利用は大変難しいです。