個人の飲食店の廃業
栃木県の佐野市は
個人の食堂も数が減ってきた気がします。
気が付くと近所にあった食堂がなくなっていました。
佐野市はラーメン店が多いので、
個人の飲食店は多いような気もしますが、
ラーメン屋以外の個人の飲食店は
かなり廃業してしまったような気がします。
私が以前勤めていた会計事務所では、
かなりの数の個人の飲食店の担当を
させていただいていました。
一般的な食堂、寿司屋、ラーメン店などの
経理の担当をしていました。
それらの経営者達は、
ほとんど辞めてしまっています。
また、知人で飲食店をやっていた人達も
みんな廃業しています。
佐野市の人口はそんなに減っていないようなので、
外食する人は減っていないと思います。
個人の飲食店の客が減ったのは、
イオンやファミレス、大型チェーン店、
こだわりのラーメン店が
たくさんできたことが原因だと思います。
街の人達は、
大きなレストランなどには行っているような気がします。
それが証拠に
イオンの外食フロアや、ファミレスは、
いつも混雑しています。
食堂は、ファミレスや、弁当屋の影響で
なくなったのではないかと思っています。
寿司屋がなくなったのは、
回転寿司の出店の影響だと思います。
ラーメン店がなくなったのは、
昔のラーメン店は
ラーメンの他、かつ丼やカレーなど
ラーメン以外の料理も出していたのですが、
今はラーメンだけを出すラーメン専門店にしないと
客が入らなくなっているようです。
ファミレスは入りやすい
今の人は、個人業のお店よりも
大型レストランに行きたがるようです。
ファミリーレストランや大型のチェーン店は、
駐車場も広いし、衛生的な感じも良いです。
私は、ファミレスに行き慣れたので、
個人の食堂の応対に横柄な印象を持っています。
ファミレスに入るとすぐに
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
とウエイトレスさんが応対してくれますが、
個人の食堂は、お店に入っても
不愛想な店主がジロッと横目でにらむようなだけで、
歓迎の挨拶もなく、嫌な印象を持ちます。
そして、注文をする時には
こちらから「すいません」と、
声をかけなければいけないので
個人の飲食店には行きたくなくなりました。
ファミレスなどは、接客態度が親切なので、
そういう接客態度や経営方針の違いも
個人の飲食店の、衰退の原因かもしれない
と思う時があります。
個人の食品卸業の連鎖廃業
そして、個人の飲食店の廃業が増えると、
そこに食材を卸していた
地元の食品卸業者も打撃を受けます。
地元の、食料品の卸業者や、食料品販売店、
酒店、食品の製造卸業なども
売上が下がって行きます。
食料の卸業者は、
大型スーパーや
業者向けのディスカウントストアの
出店によっても、打撃を受けてしまい、
商売にならなくなります。
卸売りはもともと売上総利益率が低いので
たくさん売らなければ利益がとれません。
地元の飲食店が
たくさん買ってくれるから成り立つ商売です。
そんな地元の飲食店の 売上がさがっているので、
食品卸業者や、食品の製造卸業者も
廃業に追い込まれます。
家族経営の、
食料品店や食材品店もなくなっている気がします。
食品の卸売業の廃業と事業の譲渡
親の代から
食品の卸業売り販売業をやっていた
知り合いがいました。
夫婦と1人の従業員で経営していたのですが、
個人の飲食店の減少と、
ディスカウントスーパーの出店や
食品製造業者が直売を始めた為、
急激に売上が下がってしまいました。
売上減少が長く続き、
やがて経営ができない状態になってしまいました。
廃業を考えていた時に、
仕入れていた大きな食品の総合商社から、
経営の譲渡の話を持ちだされました。
そのお店は売上が下がったのですが、
親の代からやっていた大きな食材の卸業者ですから、
顧客には、元気な飲食店もあります。
そして得意先の中には
食料品の製造工場もありました。
その為、そのお店の顧客に
その商社が扱っている商品だけを 専門に売ってくれれば、
店主を、社員として、雇ってくれるというものでした。
その話に乗り、
その食料品店は廃業しましたが、
そこの店主は従来通りの仕事ができ、
給与所得者として生活ができることになりました。
廃業後に店主夫婦と話したのですが、
今まで通りの仕事ができて良かったと言っていました。
親から継いだ商売は、廃業しましたが、
営業の譲渡をして、
雇用もされたのでいい形の廃業でもあり、
いい転職となったようです。