父親の会社を息子が継がない:大き過ぎて経営しいく自信がない

父親が 株式会社の社長の相続

製造工場をやっている父親と、
その会社に勤務している息子(40代)がいました。

ある時、父親が亡くなってしまいました。
息子と母親が相続人です。

その工場は株式会社で、
従業員が20人以上いる田舎では大きな会社でした。

そこの会社の息子と知り合いの知人から、
その時の相続の話を聞きました。

 

株式会社をやっている父親の会社に、
息子が社員として一緒に働いていたら
普通は 息子が、その会社の跡取りです。

 

父親がなくなった時に
息子が社長として後を継ぐことになりますから、

社長が高齢になっても
従業員は安心して働けますし、
取引先も安心して注文を受けたり、
仕事を依頼することができます。

 

親の会社を継がない

 

息子が会社を継がない! 会社は解散か?

そして、父親が亡くなってしまったのですが、
息子会社を継がないそうなのです。
従業員も、取引先も驚いてしまいました。

 

知人がこの息子と知り合いで、どうしたらいいか
私に意見を聞かせて欲しいと言うことで、
この相談をされたのですが、
息子さんが継がないというんじゃしかたがありません。

 

この工場は、解散することになったそうです。

 

会社は、解散されてしまえば、

従業員は、
新しい勤め先を見つけなければならないでしょう。

この会社に注文をしていた工場は、
部品の調達や加工作業をやってくれる工場を
探さなければなりません。

仕入れ先や外注先も、
この会社とは、もう取引ができなくなってしまいます。

 

従業員が20人もいる工場がなくなったら、
かなりの人達が仕事をなくしたり、
依頼を受けてもらえなくなったりして困ってしまった筈です。

 

株式会社なら 家族以外の人も社長に成れる

この場合、この工場は、
株式会社なので息子が後を継がないのなら、
作業ができる従業員や
この工場の経営がわかる従業員が
社長をやることもできます。

誰か社長をやってくれる人がいれば、
この工場は解散しないで存続することができました。

でも誰も会社経営を引き継ぐことをしなかったのです。

 

この工場には、会計事務所も入っていた筈なので
こんなことは考えた筈です。

会計事務所の経営者に相談したり、アドバイスを求めれば、
株式会社は存続できたかもしれません。

金融機関だって入っていたんでしょうから、
いい知恵を授けてくれた人達はいた筈です。

どうして息子さんは後を継がず、
解散を選んで仕舞ったのでしょうか?

継がない原因が 何かある筈です。

 

負担が重い

 

後を継いで経営していく自信がない…

知人から後で理由を教えてもらいました。
息子さんが後を継がないのは、

息子さんが
この会社を経営していく自信がない からだそうです。

従業員の中にも
社長としてやって行こうとする人もいなかったようです。

売上金額も多額で、
仕入れや外注費の支払いもたくさんあるそうです。

 

そうでしょうね、従業員が20人以上いるんですから。
そう言うことが大変に思えたのです。

・売上がどんどん下がっていき将来に不安があった。
・こんなに大きな会社を経営していく自信がなかった。
・その20人以上いる従業員を指導していけない。
・従業員の給与を毎月払ってくことができそうにない
と言うのです。

 

従業員が20人もいると、
その給与の支払いも大変ですが

生産量も多いので、材料費や外注費もかかります。

これらの支払いに毎月相当の売上を必要とするでしょう。

また、仕事をくれる得意先との交渉も大変だと思います。

これが苦労だと思ったのでしょう。

 

社長の家の子供に生まれ、
お金持ちの経営者の親に育てられても

その親が築いた大きな工場を
自分一人でやって行くことが
恐ろしくなってしまう人もいるようです。

 

従業員の中に会社を承継しようと思う器の社員も
いなかったのは納得できる気がします。

私だって
そんな大きな会社を一人でやれって言われたら、
恐れて断ってしまうと思います。

 

大きな会社を承継するのも、度胸が必要なのです。

 

 

 

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事業の承継や開業
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