父の事業を継いだ夫も高齢になった。赤字なので廃業したいけど

お店を引き継がせてもらった 責任がある

年金をもらう歳をとっくに超えても
「まだ頑張るよ。期待に答えたい」
と、義父からスーパーを引き継いだ店主70代)がいました。

赤字の月が続き、
商売は成り立たない時もあります。

仕入れ代が足りない場合には、
もらっているわずかな国民年金から支払っています。

年金を経費に当ててでも事業をやり続ける夫に
もう商売、辞めようよ
年金を店に使っちゃったら
私達生活できなくなっちゃうじゃない」
妻は言います。

 

そんな妻に
「まだやらせてくれ、義父に店を任されたのは俺だ
俺には責任があるよ
と言う夫に対して、妻の気持ちは複雑です。

 

夫が、自分の父親から任されたお店に
責任をもってやってくれるのは
ありがたいのですが、
お店の役目は終わったような気がするし、
赤字のお店に年金を使われては、
生活に困ってしまいます。

 

どうしたらいいかと、奥さんに相談されました。

 

父親のお店を継ぐ

 

父親の店を継いだムコさんも 高齢になった

個人業にしては
割と規模の大きなスーパーをやっている家の奥さん70代)から
今後の事業について相談を受けたことがありました。

相談受けた時には、
夫婦(共に70歳代)2人お店をやっていました。
この旦那さんは、ムコさんです。

奥さんの父親が スーパーをやっていて
結婚して旦那さんが、奥さんの家にムコに入り、
父親のお店を継ぐことになったのです。

奥さんの父親が、夫を気に入り、
父親が、夫にお店を継いでもらいました

夫は、大変よく働いてくれた
と奥さんは言っていました。

 

そのお店は市の住宅街にあり、
最近まで繁盛していたスーパーでした。

 

しかし、数年前に
近くに大型スーパーができてしまいました。

それで、客途絶え、
一挙に売上が激減してしまったのです。

 

スーパー

 

大型スーパーができ売上が激減し廃業を考える

大型スーパーの出店計画を聞いた時には
夫婦は、
もうお店はだめになってしまうだろう
と思ったそうです。

すぐ近所に、大型スーパーが出てしまえば、
個人のスーパーなどは、かないません。

近所のお客さんも来なくなってしまう
と思いました。

 

そんな時、
いつも買いに来てくれる近所のお客さん達は、
大型スーパーができたって、買いに来るからね」
「今までお世話になったんだもん、
こっちに来るからね」と、みんなが、暖かい励ましの言葉
言ってくれていたそうです。

 

そんな期待もあったのですが、
実際に大型スーパーができてしまえば

今までずっと買いに来てくれていた人達も
全くお店に来なくなってしまったそうです。

 

常連客は 大型スーパー買で物をする

大型スーパーができてすぐ、
経営者夫婦は、近所の常連客だった人が、
その大型スーパーの買い物袋を持って
自分の店の前を、通るのを見かけてしまいました。

 

 

買い物をした女性達

 

店主の夫はがっかりしたそうです。
「やっぱりな…」

「大型スーパーができたって買いに来るからね」
と言ってくれていた近所の常連客達が、
あの大型スーパーの買い物袋をもって
自分の店の前を通るのを見てしまえば
誰でもがっかりするでしょう。

 

私は、奥さんからその話を聞かされて
その状況が浮かびました。

「旦那さんは、相当がっかりしたでしょうね」

「信じてやっていたのにがっかりした、
と言っていました」

と奥さんは言います。

 

 

そして自分達も
その大型スーパーに行ってみたそうです。

その店内を見て、
夫はすぐ辞める決心がついたそうです。

 

自分の役割も終わった感じがした。
商売を辞める決断がついたようです。

 

ショッピングセンターの店内

 

 

 

お店を引き継がせてもらった 責任

一度は辞める決心をした夫ですが、
少し日が立つと、気が変わったそうです。

やっぱりまだ辞めたくない
夫がそう言いました。

 

それは、近所の人の中には、
まだ何かを買いに来てくれる
長年の常連客の人はいるそうです。

ほとんどの食料品は大型スーパーで買っても、
やはり何か足りないとか、
少しだけの買い物がある時には
買いに来てくれるそうです。

近くにお店があればやっぱり便利です。

たいして値段が変わらないなら
近い方で買うでしょう。

 

それに、店主達も
大型スーパーに行って商品を買うこともあるのです。

 

販売業は大きなお店には
かわないこともありますが、

まだ、近所の人
利用してもらえることもあるのです。

 

この食料品店は、
今までとは違った方法でやって行くようです。

お客さんの様子を見ながら
仕入れの方法を考えたりして
まだ続けたいとのことです。

 

在庫の無駄や、経費減れば、
赤字で減ると思われます。

そうすれば事業の為に、
自分たちの年金を使わなくて済むので生活もできます。

 

父親の残してくれたお店を
まだ大事にやってくれる夫に
ありがたいような気もするし、
いい加減に辞めて欲しい気もするし

事業主の娘が、ムコをもらって
父親の事業を継ぐことがありますが
こういう女性は、
商売が終わりを迎えるころ
複雑な気持ちになるようです。

 

 

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事業の承継や開業廃業を考える時
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